現在、もりおか歴史文化館では岩手県を代表する伝統工芸品「南部鉄器」に関する企画展【後期 ※11月3日(木・祝)まで】を開催中です。「南部鉄器」は主に盛岡市、奥州市(主に旧水沢市羽田町)の2つの流れがありますが、本展では、ここ城下町盛岡で発展を遂げた南部鉄器について取り上げています。

【前期】は夏の時期にあわせた資料を展示しておりましたが、【後期】は資料の一部を入れ替え、秋にぴったりな鉄瓶などをご紹介しています。

 

<なぜ城下町盛岡で南部鉄器が誕生し、発展したのか?>

江戸時代の資料を中心に当時の盛岡藩の文化興隆の流れ、御用職人として活躍した釜師・鋳物師たちの足跡を辿り、南部鉄器の誕生秘話に迫ります。

南部のお殿様が、盛岡の職人たちが作った鉄瓶、茶湯釜を幕府や大名にプレゼントしていた事や、藩内の鉄鉱山・鉄鉱業の発展を示す資料も展示しています。

 

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<盛岡の名工とその作品>

盛岡藩では江戸時代、御用釜師である小泉家、御用鋳物師である鈴木家、有坂家、藤田家を中心に鋳物業が発展していきます。現在に残された貴重な茶湯釜や鉄瓶から、その技術力の高さをうかがい知ることができます。

 

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<南部鉄器の新たな挑戦>

明治時代に入り、御用職人たちは藩主の庇護がなくなり、また材料や燃料の変化が起こるなど「南部鉄器」は大きな転換期を迎えることになります。意匠や技術の向上のため「南部鉄瓶研究会」「南部鋳金研究所」が創設されるなど、この時期に明治~昭和を代表する職人たちが次々に誕生していきます。

 

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その後も戦時下、高度経済成長における日本の生活様式の変化など様々な逆境を乗り越え、「南部鉄器」は今日に至っているということを、ぜひ間近で作品をご覧になって感じていただければ幸いです。