現在、もりおか歴史文化館では「盛岡南部家の生き方」と題して、盛岡を初めて拠点と定め、そこに城と町を創り、今の盛岡の原点ともなった盛岡南部家を主題としながら、改めて盛岡の歴史の理解を深めていただく企画展を開催中です。3部構成(3年計画)のうち、今年は第1部として「乱世を切り抜けた南部家と盛岡のはじまり」をテーマに、盛岡の基礎を創り上げ、その後の盛岡の在り方を決定づけた盛岡南部家の生き方を紐解きながら、盛岡のルーツを辿ります。  

第1章「天下を読む-統一政権との交わり-」

戦国大名の南部家が生き残りを賭けて、豊臣家や徳川家といった「天下人」、あるいは彼らとの橋渡しを担った有力大名たちと交わした文書や贈答品を中心に、南部家と「天下」との繋がりを示す貴重な資料を展示しています。南部家がいかにして戦国乱世を切り抜けたかをご覧ください。 第1章の展示風景  

第2章「盛岡を創る-新たな城と町-」

盛岡城やその城下町を描いた江戸時代の絵図を中心に、「盛岡」の形成を物語る資料の数々を展開します。三戸を拠点としていた南部家が、新天地である盛岡(もと不来方)に創り上げた城と城下町が、現在の盛岡とどのように繋がっていくのかを感じていただければと思います。 CIMG2004

第3章「盛岡を拓く-産業育成と文化興隆-」

盛岡南部家の人々が産業や文化の発展、ひいては盛岡の町としての発展を目指し、積極的に「人」を求め、そして彼らの「才」を盛岡の町に根付かせていたこと、さらに藩主自身が様々な文化・産業に携わることでその興隆に寄与したことなどを各種資料から紹介しています。 IMG_5967  

 

担当学芸員:熊谷博史