盛岡はまだまだ厳しい寒さが続いておりますが、もりおか歴史文化館では一足早く春を先取りし、企画展「花づくし ~花鳥を愛でる~」を開催中です!日本人に古くから愛されてきた「桜」を筆頭に、南部家伝来の衣装や調度品、花鳥画など計35種類(46点)の資料から様々な「花」の姿をご紹介しています。

 

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こちらは【桜を愛でる】をテーマにし、桜をうたった和歌や、枝垂桜が織り込まれた能装束、そして南部家43代当主 南部利淳しに嫁いだ旧鳥取藩主 池田輝知侯爵の令嬢である嚴子が描いた桜花の図を、日本画の師である跡見玉枝の作品とともに展示しています。柔和で繊細なその筆づかい、色調をぜひ間近でご覧になってください。

 

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【花を纏う ~装束~】では南部家の女性たちが身に纏った帯や着物を展示しています。施された花鳥の見事さ、そして花に込められた思いを感じてください。

 

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今回の展示のメインとなる「南部家定紋散金銀唐草蒔絵御乗物」。黒漆に平蒔絵で、桐の花の唐草模様が全面に施されています。乗物の内部は「梅に鶯」「牡丹に燕」「秋の七草に四十雀・五重雀」、窓部分には撫子、天井部分には32のマス目にそれぞれ種類が異なる花が円状に描かれています。そして仲睦まじく寄り添うオシドリに、子育てをする鶴も描かれており、おそらくお嫁入りの際に使われたものでしょうか。嫁いでいくお姫様に幸せになってほしいという願いが伝わってきます。

 

その他にも江戸時代の生花を描いた資料や、盛岡市内の花の名所を地図に落とした「花めぐりMAP」などもございます。「花めぐりMAP」は無料パンフレットとしてご提供しておりますので、ぜひそれぞれの花が咲く季節になりましたら町歩きを楽しんでください。

 

企画展も前半が終了し、本日から展示資料の一部を変更・場面替えしておりますので、一度足をお運びくださった皆様もお楽しみいただけるかと思います。

3月15日(日)までの開催となりますので、ぜひ見に来てください!